偏食の記録のつけ方:食べた量と反応を残すと見えてくること
公開日:
偏食が続くと、「何を出しても食べない」と感じる日が増えていきます。でも、実際に記録をつけてみると、食べられた日や、少しだけ挑戦できた日が意外とあることに気づくかもしれません。ここでは、偏食の記録で残したいことと、無理なく続けるコツ、記録から見えてくることを紹介します。
この記事のポイント
- 料理名・食べた量・反応の3つだけでも、続けると傾向が見えてきます
- 「失敗」ではなく「今日の様子」として、評価しない言葉で残すのがコツです
- 記録は次に出す料理を考えるときにも、相談するときにも役立ちます
なぜ記録をつけるとよいのか
人の記憶は、印象の強い出来事に引っぱられがちです。食べなかった日や食卓でぶつかった日のほうが心に残り、少し食べられた日のことは忘れてしまいやすくなります。記録があると、気持ちに左右されずに、実際の様子を振り返ることができます。
また、偏食の変化はとてもゆっくりです。一日ずつ見ると変わらないようでも、数週間分を並べると「見るだけだった野菜を触れるようになった」といった変化に気づけることがあります。
まず残したい3つの項目
最初から細かく書こうとすると続きません。まずは次の3つだけで十分です。
- 料理名「にんじんグラッセ」「卵焼き」など。日付と、朝・昼・夜などの時間帯も添えます。
- 食べた量「食べない・一口・半分・完食」のように段階を決めておくと、迷わず記録できます。
- 反応「好き・普通・苦手」など。食べた量とは別に残すと、「少ししか食べないけれど嫌がってはいない」といった違いがわかります。
余裕があれば残したいこと
次のような情報があると、食べられた理由や、食べにくかった理由を考える手がかりになります。全部でなく、気づいたことをひとことメモするだけでもかまいません。
- 形・切り方・温度・味付け(細切りにした、冷ましてから出した、など)
- 食べた場所や一緒にいた人(保育園、祖父母の家、きょうだいと一緒、など)
- その日の様子(眠そう、直前におやつを食べた、体調がいまひとつ、など)
- 子どもの一言(「かたい」「においがいや」「これならいい」など)
無理なく続けるコツ
記録は、続けられる範囲で行うことがいちばん大切です。毎食すべてを記録する必要はありません。
- 1日1食だけ、または気になる料理のときだけ記録する
- 選ぶだけで書ける形式にして、文章は必要なときだけにする
- 「失敗」「だめだった」ではなく、「今日は見るだけ」「今日はなし」と様子として残す
- 書けなかった日があっても気にせず、また次の日から再開する
記録から見えてくること
1〜2週間ほど続けて振り返ると、その子なりの傾向が見えてくることがあります。たとえば、次のような気づきです。
- 食感:カリッとしたものはよく食べるが、やわらかく煮たものは残しやすい
- 見た目:混ざった料理より、具材が分かれている料理のほうが食べやすい
- 時間帯:夕食は疲れて食べにくく、朝や昼のほうが新しいものを試しやすい
- 場所:保育園では食べているものが、家では出にくい(またはその逆)
- 回数:何度か出しているうちに、反応が少しずつやわらいでいる
記録を「次の一皿」と相談に生かす
傾向が見えてきたら、よく食べる料理との共通点を手がかりに、次に試す料理を考えてみましょう。食感や味付けを残しながら少しずつ変えていく「フードチェイニング」の考え方と組み合わせると、次の候補が選びやすくなります。
小児科や保健センター、保育園の先生に相談するときにも、記録はそのまま役立ちます。「何をどれくらい食べているか」が具体的に伝わり、話がスムーズに進みやすくなります。母子健康手帳の成長曲線に身長や体重を記入している場合は、それもあわせて見てもらうとよいでしょう。
