寺社・文化財

京都市の文化財の件数

京都の文化財を数で見るイメージ。五重塔、寺の屋根、掛け軸と巻物、小さな仏像、枯山水の庭、赤れんがのアーチが、高さの違う台の上に棒グラフのように並び、下で小さな人物が見上げている切り絵風の図

要点

  1. 国宝は書跡・典籍が55件で最多、全国比では古文書の集中が際立つ

  2. 琵琶湖疏水施設は、近代の土木構造物で初めての国宝(2025年)

  3. 特別名勝には金閣寺・銀閣寺・二条城などの庭園が並ぶ

  4. 京都府全体では、国宝と重要文化財の建造物の数がどちらも全国1位

全国に占める割合

京都市内の国宝のうち、建造物は44件(全国233件)、美術工芸品は173件(全国916件)です。建造物44件のうち42件は社寺のもので、残り2件が「その他」に分類されています。

登録有形文化財は、届出制で緩やかに守る制度です。市内の登録は建造物が497件、美術工芸品が2件です。

京都市内の文化財が全国に占める割合

  • 特別名勝33%
  • 国宝19%
  • 重要文化財(国宝を含む)14%
  • 名勝12%
  • 特別史跡5%
  • 登録有形文化財(建造物)3%
  • 重要伝統的建造物群保存地区3%
  • 重要文化的景観1%
重要伝統的建造物群保存地区は地区数で比べています。

分野別の国宝

国宝を分野別に見ると、全国と比べて古文書の集中ぶりが目立ち、全国63件のうち26件が京都市内にあります。

京都市内の国宝の分野別件数

  • 書跡・典籍55件
  • 建造物44件
  • 絵画42件
  • 彫刻34件
  • 古文書26件
  • 工芸品13件
  • 考古資料3件
  • 歴史資料0件
京都市文化財保護課の集計です。

特別名勝と町並み

史跡・名勝・天然記念物のうち特に重要なものが「特別」の付く指定で、市内の特別名勝は12件あり、全国36件のちょうど3分の1です。鹿苑寺(金閣寺)庭園、慈照寺(銀閣寺)庭園、天龍寺庭園、西芳寺庭園、龍安寺方丈庭園、大徳寺方丈庭園、大仙院書院庭園、醍醐寺三宝院庭園、二条城二之丸庭園、本願寺大書院庭園、金地院庭園、法金剛院青女滝(せいじょのたき)附五位山がそれにあたります。

このほか市内には特別史跡3件があり、特別を含めると史跡58件、名勝52件、天然記念物7件です。町並みでは、産寧坂と祇園新橋(1976年選定)、嵯峨鳥居本(1979年)、上賀茂(1988年)の4地区が重要伝統的建造物群保存地区、「京都岡崎の文化的景観」が重要文化的景観(2015年選定)です。

京都市内の特別名勝

府と市の指定・登録

京都府は府指定174件・府登録11件、京都市は京都市文化財保護条例に基づく市指定398件・市登録152件を数えます。市指定・登録文化財は、2026年4月に京都市が開設したデータベースで検索できます。

京都府全体で見ると、国宝の建造物は81棟(全国303棟)、国の重要文化財の建造物は310件(全国2,605件)で、どちらも全国1位です。

京都市内と全国の文化財の件数(2026年4月1日時点)

区分市内の件数全国の件数
国宝217件1,149件
重要文化財(国宝を含む)1,927件13,557件
登録有形文化財(建造物・美術工芸品)499件14,776件
特別史跡・特別名勝・特別天然記念物15件177件
史跡・名勝・天然記念物(特別を含む)117件(実件数97件)3,398件
重要文化的景観1件74件
重要伝統的建造物群保存地区4地区129地区
市内の文化財の合計(実件数)3,327件—
重要文化財の件数は国宝を、史跡・名勝・天然記念物の件数は特別史跡などを含みます。史跡と名勝の両方に指定された場所があるため、記念物は件数と実件数が異なります。合計は実件数で、表にない国の無形文化財・民俗文化財・選定保存技術と、府・市の文化財環境保全地区も含みます。

件と棟、答申と指定の違い

国宝や重要文化財の建造物は「件」で数え、1件に複数の建物(棟)が含まれることがあります。琵琶湖疏水施設は国宝1件ですが、第一・第二・第三隧道(ずいどう)、インクライン、南禅寺水路閣の5か所からなります。市内の国宝建造物の件数と府全体の国宝建造物の棟数は、単位が違うのでそのまま比べられません。

文化審議会が文部科学大臣に答申したあと、官報に告示されて初めて正式な指定になります。琵琶湖疏水は2025年5月16日に答申され、同年8月27日の官報告示で、近代の土木構造物として初めての国宝になりました。

2026年の答申

2026年3月26日には、東福寺の「五百羅漢図(明兆筆)」47幅を国宝に、醍醐寺の「醍醐寺文書聖教」94,192点を国宝として統合・追加するよう文化審議会が答申しました。

2026年10月16日には、建仁寺法堂(はっとう、1765年上棟)を重要文化財に指定するよう答申されました。同じ日、重要無形文化財に2025年に新設された「生活文化」の分野で、立花(りっか)の池坊専永さんと京料理(会席)の髙橋英一さん(ともに京都市)を保持者、いわゆる人間国宝に認定するよう答申されました。いずれも告示を経て正式な指定・認定になります。

この項目のミニクイズ

  1. 京都市内にある国宝を含む重要文化財は、全国の重要文化財のおよそ何%にあたる?

  2. 京都市内にある次の文化財のうち、件数が全国に占める割合が最も低いのは?

出典・確認情報

内容確認日:2026年10月17日

更新日:2026年10月17日

  1. 京都市文化財保護課「京都市内の文化財件数」
  2. 京都市文化財保護課「京都市内文化財件数(令和8年4月1日現在)」
  3. 京都府「京都府の1番」
  4. 文化庁「文化財指定等の件数」
  5. 文化庁「重要伝統的建造物群保存地区一覧」
  6. 京都市文化財保護課「京都岡崎の文化的景観」
  7. 京都市「京都の庭園文化」
  8. 京都市文化財保護課「京都市指定・登録文化財データベースの開設」
  9. 京都市文化財保護課・上下水道局「琵琶湖疏水施設 国宝・重要文化財への指定について」
  10. 滋賀県「国宝・重要文化財(建造物)の新指定について」
  11. 文化庁「文化審議会の答申(国宝・重要文化財(美術工芸品)の指定等)」(令和8年3月26日)
  12. 文化庁「文化審議会の答申(重要文化財(建造物)の指定)」(令和8年10月16日)
  13. 文化庁「文化審議会の答申(重要無形文化財の指定及び保持者の認定)」(令和8年10月16日)
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