東福寺――通天橋の紅葉と国宝の三門、方丈の庭
別の表記・呼び方通天橋・東福寺 紅葉・洗玉澗・八相の庭

要点
洗玉澗には西から臥雲橋・通天橋・偃月橋が架かり、東福寺三名橋と呼ばれる
本坊庭園は昭和14年(1939年)完成の重森三玲の作で、平成26年(2014年)10月6日に名勝
境内(東山区本町十五丁目)の国宝の建物は三門と龍吟庵方丈の2件(2026年10月現在)
2026年は11月7日〜12月6日に国宝の三門と龍吟庵を特別公開(各大人1,000円)
通天橋と洗玉澗――三つの橋はどこにある?
東福寺の境内の北寄りでは、東から西へ流れる三ノ橋川(さんのはしがわ)が深い谷をつくっています。この谷が洗玉澗で、下流の西から順に臥雲橋(がうんきょう)、通天橋(つうてんきょう)、偃月橋(えんげつきょう)の3つの橋が架かり、東福寺三名橋と呼ばれます。
通天橋は、谷の南の方丈と北の開山堂を結ぶ橋で、ここから見下ろす紅葉と新緑で知られます。開山の聖一国師(しょういちこくし)が宋から持ち帰ったと伝わる唐楓が三ツ葉楓(みつばかえで)で、秋には黄金色になります。臥雲橋は京都府の指定文化財で、自転車やバイクで渡るときは降りて押すよう求められています。秋の特別公開の期間は混み合うため、通天橋と臥雲橋の上での撮影を控えるよう求められることがあります。
東福寺の境内――三門・本堂・方丈と洗玉澗の三つの橋
方丈を囲む「八相の庭」
本坊庭園(方丈)は、昭和の作庭家・重森三玲が昭和14年(1939年)に完成させた最初の大作で、「八相の庭」と名づけられています。方丈は明治14年(1881年)の火災のあと、明治23年(1890年)に再建された建物で、その南・西・北・東に4つの枯山水があります。平成26年(2014年)10月6日、「東福寺本坊庭園」の名で国の名勝になりました。
- 南庭: 大きな立石と長く伏せた石を組み合わせた4群の石組で神仙島を表し、西南の隅の苔地には京都の五山になぞらえた5つの築山がある
- 西庭: 白砂に、方形に刈り込んだサツキを互い違いに置き、一辺約2mの大きな市松模様を描く
- 北庭: 約50cm角の切石と苔で小さな市松模様をつくる。すぐ北は三ノ橋川の谷へ下る斜面
- 東庭: 高さの違う7本の円柱の石で北斗七星を、アラカシの生け垣で天の川を表す
国宝は三門と龍吟庵方丈
所在地が東福寺の境内(東山区本町十五丁目)の国宝・重要文化財の建物は、国宝2件、重要文化財13件です(2026年10月現在)。国宝の一つは室町中期の応永12年(1405年)の三門で、様式や楼上の絵は別の項目にまとめています。
もう一つの国宝は、塔頭(たっちゅう)・龍吟庵(りょうぎんあん)の方丈です。嘉慶元年(1387年)に建てられ、現存最古の方丈とされます。正面中央の部屋に仏壇を設けないなど、近世の方丈の形になる前の古い形を伝えます。昭和38年(1963年)に国宝になりました。龍吟庵の庭も重森三玲の作で、本坊庭園の25年後につくられ、白砂だけの南庭「無の庭」、龍の姿を石組で表した西庭「竜の庭」があります。
重要文化財には、龍吟庵の入口に架かる偃月橋(慶長8年〈1603年〉)のほか、開山堂などの常楽庵(7棟で1件)、禅堂・東司(とうす)・浴室・六波羅門などがあります。
開山堂と寺の名の由来
通天橋を北へ渡った先の開山堂(常楽庵)は、弘安3年(1280年)に亡くなった開山・聖一国師をまつる堂です。南の三門から北へ、本堂(仏殿兼法堂)、方丈、通天橋、開山堂の順に並びます。本堂は昭和9年(1934年)の建物で、天井に堂本印象の蒼龍図があります。
東福寺は、摂政の九條道家(くじょうみちいえ)が、奈良の東大寺と興福寺から一字ずつを取って名づけた寺で、嘉禎2年(1236年)から建長7年(1255年)まで19年をかけて伽藍を整えました。至徳3年(1386年)に定まった京都五山の順位では第四位です。
2026年秋の拝観料と時間
有料なのは本坊庭園と通天橋・開山堂で、秋期の11月14日〜12月6日は通天橋・開山堂の料金が上がり、共通券の販売がありません。この期間の通天橋は8時30分から、方丈は9時からで、受付はどちらも16時まで、閉門は16時30分です。11月1日〜13日は9時〜16時(閉門16時30分)、12月7日からは9時〜15時30分(閉門16時)です。再入場はできません。
障害者手帳を受付で見せると、本人と付き添い1人は無料です。通天橋の貸切の早朝拝観(11月19日〜12月6日)と夜間拝観(11月18日〜12月6日)は事前申込制で、申し込みはJR東海の「そうだ京都、行こう」で受け付けています。
東福寺の拝観料(2026年秋)
| 拝観場所 | 11月1日〜13日(大人) | 11月14日〜12月6日(大人) | 小中学生 |
|---|---|---|---|
| 本坊庭園(方丈) | 600円 | 600円 | 300円 |
| 通天橋・開山堂 | 600円 | 1,000円 | 300円(11月14日〜12月6日は500円。300円とする案内もあるため寺に確認) |
| 共通拝観券(上の2つ) | 1,000円 | 販売なし | 500円 |
| 国宝三門・国宝龍吟庵の特別公開(各) | 11月7日から1,000円 | 1,000円 | 500円 |
今どこで見られる?――行き方と子ども連れの注意
東福寺は東山区本町15丁目778にあります。JR奈良線・京阪本線の東福寺駅から徒歩約10分(京都駅からJR奈良線で約3分、京阪の祇園四条駅から約5分)、京阪の鳥羽街道駅からも徒歩約10分です。市バスなら京都駅から88・208系統で約15分の「東福寺」で降り、徒歩約4分です。紅葉の時期の10月25日〜12月10日は境内の駐車場が閉鎖されるので、電車かバスで行きましょう。
三門と本堂の外観、臥雲橋は拝観料のいらない境内にあります。境内での飲食、三脚を使った撮影、写生やスケッチは控えるよう求められ、ペットは連れて入れません。
この項目のミニクイズ
紅葉の名所・東福寺の通天橋は、どの建物とどの建物を結ぶ橋?
重森三玲がつくった東福寺本坊庭園の南庭。西南の隅の苔地に盛り上がる5つの小さな築山は、何になぞらえたもの?
出典・確認情報
内容確認日:2026年10月29日
更新日:2026年10月29日
- 東福寺「拝観案内」
- 東福寺「拝観料金変更のお知らせ 令和8年11月1日より」(2026年7月1日)
- 東福寺「国宝三門 特別公開」(2026年秋)
- 東福寺「国宝龍吟庵 特別公開」(2026年秋)
- 東福寺「『そうだ京都、行こう』東福寺「通天橋」秋の貸切早朝拝観・貸切夜間拝観の予約方法について」(2026年10月25日)
- 東福寺「トップページ」(特別行事の一覧)
- 東福寺「縁起」
- 東福寺「アクセス」
- 文化庁「国指定文化財等データベース 東福寺本坊庭園」
- 文化庁「国指定文化財等データベース 東福寺三門」
- 文化庁「国指定文化財等データベース 竜吟庵方丈」
- 文化庁「国指定文化財等データベース 東福寺偃月橋」
- 文化庁「国指定文化財等データベース」(国宝・重要文化財(建造物)、フリーワード「本町十五丁目」で検索)
- 国立新美術館 アートコモンズ「京都五山 禅の文化展」(九州国立博物館、2008年)
- 京都市観光協会 京都観光Navi 紅葉だより「東福寺」
